喜多医師会病院は、愛媛県の南予地方、大洲市および喜多郡のほぼ中心部に位置し1983年の開設から地域医師会の医療を支え、1999年からは地域医療支援病院としての歴史を刻んできた病院です。既存病院の老朽化のため、また医療連携のさらなる充実のため交通の利便性のより良い大洲の玄関口となる高速道路大洲ICに隣接した場所へ移転計画を行う事となりました。
病院の位置する大洲市は、伊予の小京都大洲と言われその歴史的町並みの残る地域です。その町並みの中の焼杉壁や漆喰壁、格子窓の素材や色の引用で、周囲の山並みに対して存在感のあるボリュームでありながら地域に根ざした親しみを感じるファサードとしました。
雑誌掲載:近代建築 11月号