新企画設計

COLUMN

コラム

木造建築について
ABOUT WOODEN BUILDING

県産材を活かした木造建築の創出

代表取締役社長 林 貞義 愛媛産の木材を使った建築物を通して愛媛の良さを表現し、地域に貢献したいという思いから、地元産ムク材による大規模木造施設の設計に取り組んでいます。その一つ、愛媛県立新居浜特別支援学校体育館は、愛媛県初の伝統木構造による純木造体育館です。このプロジェクトでは、伝統的木構造建築家である増田一眞氏の増田建築構造事務所にご協力をいただきました。
 
使用した木材はすべて県内産の杉、構造用補強金物を使用せず、伝統的な加工による継手や木製のくさび、込栓などでつくるというプロジェクトでした。県産材の利用促進を図るとともに、伝統的木造技術の伝承や大工技術の研鑽の場にもなりました。
 
西条市立西条北中学校体育館の設計に際しては、鬼北町立三島小学校屋内運動場の設計でご協力いただいた山辺構造設計事務所の山辺豊彦氏に再びご協力いただきました。強度に優れた西条産の檜を使用することにより、木造らしからぬ軽快なアーチ状の構造形式が実現しました。
 
県産材を使った木造建築に取り組み続けてきた成果として、優れた木構造建築家の方々との協働を重ねることで、当社の構造部門のレベルアップにも繋がっています。

代表取締役社長 林 貞義

代表取締役社長 林 貞義

  • 愛媛県立新居浜特別支援学校体育館

    愛媛県立新居浜特別支援学校体育館

  • 愛媛県立新居浜特別支援学校体育館 館内

地域に根ざした建築について
REGIONAL-BASED ARCHITECTURE

新しい地元らしさを目指した地産の建築

香川県観音寺市の斎場「燧望苑」では、市中心部からも遠望できる山麓の高台に位置することから、周辺民家の二段入母屋の屋根様式とR葺の新しい形式を合わせたデザインを地元産の瓦で、又、外装の漆喰塗装や瓦の端材によるモザイク貼り、土間の叩き漆喰、内装の木工事も、地元産材を地元の職人による手仕事で仕上げました。
 
この地域では、古くから瓦が生産されており、飛鳥時代に遠く奈良の藤原京に瓦を納めた瓦窯跡もあり、讃岐の瓦の歴史を知って頂きたいとの想いもありました。

燧望苑(観音寺市斎場)

燧望苑(観音寺市斎場)
平成21年度香川県建築士会・優秀賞/平成23年度日事連建築賞・奨励賞

代表取締役副社長 髙橋 祐二郎

代表取締役副社長 髙橋 祐二郎

讃岐瓦では鬼瓦が鬼面だけでなく、多様な彫刻性の高い飾り物が有名ですが、今回は棟飾りに昔からの帆立瓦を現代風にアレンジして頂くとともに、瓦職人によるこの地方独特の入母屋妻壁への漆喰による装飾も採用しています。
 
外構では、燧灘を望む施設の中庭は庵治石により、瀬戸内の島々と穏やかな波を表現した石庭とし、又、火葬炉棟の外壁にも庵治石で波をイメージして積み上げる等、石彫家の和泉正敏氏に多大なご協力を頂いています。

facebook